タイポグラフィ<1> 2014.11.20
タイポグラフィ文字
言葉を伝達・記録するために利用される、点や線などの視覚的に判別できる要素で形成された符号及び記号。
日本語はひらがな、カタカナ、漢字にアルファベットも加わり複雑で世界的にもかなり珍しい言語体系となっている。
漢字
中国から日本に伝えられた文字。「甲骨文字」が起源。
最大の特徴は、文字の形だけである程度の意味を伝えることができるところ。
ロゴタイプやシンボルマークにはこの特徴を生かしたものが多くみられる。
現在は、日本・中国・台湾で使用されるが、かつてはベトナム・韓国でも使用されていた。
ひらがな
漢字を崩すことで生まれた日本固有の文字。平安時代に作られた。
漢字は政治の世界で使われたのに対し、ひらがなは文化の世界で花開いた。
「女手」と言われるやわらかいフォルムには「男手」と言われる漢字の強さを包み込むような印象がある。
日本語の文章はひらがなを含む仮名と漢字が混在することで、読みやすいバランスを保っている。
カタカナ
カタカナは漢字の一部分を借りたデザインになっている。
漢字を読むための補助として生まれたと言われていて、古くは漢文を読む際に使われていた。
書く人や時代によって形の変わるひらがなと比べ、カタカナの形はほとんど変わらずに伝えられている。
現在では外国から入ってきた単語を表記する際に広く使われている。
漢字では重くなりがちな印象を軽くする効果もある。
簡体字と繁体字
簡体字は中国で使われている。識字率を高めるため作られたので、点画が省略されている。
繁体字は台湾で使われている。日本の旧字体にあたるような古い形の文字。
アルファベット
ラテンアルファベットは、主に欧文で使われている文字。
ラテン語を公用語としたローマ帝国の繁栄とともに、ヨーロッパ全土に広まる。
その後、たくさんの言語が作られたが、多くはラテン語をもとにしたため、英語、フランス語、ドイツ語などの言語は文字にアルファベットを使う。
数字
数字は、ライニング数字の他に、オールドスタイル数字というものがある。
オールドスタイル数字は、アルファベットの小文字の大きさに合わせて設計されている。
アルファベットの中に数字がある時、数字が飛び出して見えるのを防ぐ効果がある。
主に、長文に使われる。
見た目の印象
文字の形から無意識のうちに印象を感じ取っている。
連続する漢字→「重い」、「まじめ」
ひらがな→「やわらかい」、「優しい」
カタカナ→「軽い」、「現代的」
アルファベット→「図形的」
※日本人が感じる印象
文字は文化
文字はコミュニケーションツールであると同時に文化である。
使いなれない文字を使う際は、その文字を使う国の文化を知ることが必要。
参考
この記事は『タイポグラフィの基本ルール』 大崎善治 を参考にして書いています。
Thanks for reading to the end!!